風物詩。

6月 梅雨。
紫陽花が 今を盛りに あちらこちらの庭で 咲いている。
雨粒が 上から下へ落ちて 雨が降り続く。
この季節に産まれたせいか 雨粒が落ちるのを ボーッと眺めるのは嫌いじゃない。
でも 最近は 昔の様には 季節を楽しめない現代。
この雨が 異常に降り続くと、河川が溢れて
また災害が起きるんじゃないか…
日照りが続くと 熱中症で死者が出るんじゃないか…
降り続く雨を見るだけでも そんな不安が追いかけてくる。
姉が 暑さに耐えかねて、古いエアコンを新しく買い替えた話しを ひとしきり二人でした後に
お互いに 一瞬 沈黙が起きた。
同じタイミングで クチをついて出た言葉は…昔は
こんなに暑くなかった、という言葉。
私達が 小さかった頃も 確かに夏は暑かったに違いない、でも…
母が部屋に蚊帳を吊って、蚊取り線香を 焚いて 扇風機の微風で スヤスヤ眠れていた昔の夏。あの趣のある夏は どこへ行ったんだろう。
ニュースでは 異常気象という言葉ではなく、異常気候という表現を 報じていた。
ゲリラ豪雨、40℃近い気温…寒くない冬、立春過ぎてからの豪雪 被害。 単発の現象ではなく、季節、 気候自体が 1年中 常に異常なんだと認識しよう、という事か。
四季の境目が なくなって、亜熱帯化する日本。
何も わからずに居た子供の頃、何も知らなかった昔、四季が、ちゃんとあった昔が懐かしい。
引っ越して ここに来るまで暮らした あの家、あの街は 今どうなっているかなぁ…
電車とバスで 2時間弱あれば 簡単に行ける街。
近いけど遠い街… 遠い昔。 今度 ひとりで 行ってみようか。
知っている人も もう居ないだろう、同級生にすれ違っても 年を取り過ぎて お互い 気づかないから 自分の心の中だけで ワクワクしながら 歩いてみよう。
小学生の頃の自分に、 会えるかなぁ。
マスクは必ず して行こう。