風の音で目覚める朝。

外は風の ごう音、今日は天気が荒れる予報。

曇って 暗い 風の強い …心騒ぐ イヤな夜明け。

病院に居る母は無事だろうか、看護士さんを困らせてないかな。

かなり遠い病院、前の病院の様に しょっちゅうは行けない距離。

布団に居て 眼が覚めた時、最後に母の家を

訪ねた時の言葉を思い出した…

毎日 元気に過ごせて 夜も寝られるから

次の診察で (精神)安定剤は もう要りません、て かかりつけ医に 母は言うつもりだった。

私は一応 賛成した。でも その後すぐに

安定剤 飲んでるから寝られてるのかも…飲むの やめたら 大丈夫かなぁ、って姉に話した事も思い出した。

もっと何年か前に 安定剤を減らして居れば良かったね、お母さん…

長年 安定剤なんかに頼ったから インフルエンザになった年明け、薬が効かなかったらしいよ…今 色々わかっても 全て遅いよね。

思えば 20年近く、放ったらかしに近かったな、と自責の念が湧く。年に 3~4回しか会いに行かず、母の最近の精神の兆候にも気付かなかった。

夕方 寂しい、とか 家族が会いに行った帰り際、激しい淋しさに襲われる、とか訴えて居たのに。

自分都合だった 母とのつきあい方は

私のミス。 母が かなり高齢だという事を

全く考えずに来た結果が 今の状態を招いたんだ、と思う。

行った時は いつも楽しそうに 健康そうだったから…いつも安心して帰宅した私。

ひとりで長年 ひとり暮らしを頑張ったなぁ、と つくづく感心する。

姉は私に反論した、頑張ってなんか居ないと。 元々ひとり暮らしなんて出来る性分じゃないのに、何年も気を張って暮らしたから無理が 祟ったんだ、と言う。だから安定剤なんかに頼らないと寝られなかったんだ、と。

そうかも知れないね、でも無理してたら こんなに長年ひとりでなんて居られないよ…

ひとり暮らしが性分に合ってたから楽しそうに居たのも確かな事。

楽しく頑張ったから 私達は ほとんど行かずに

放って居られたんじゃないの??と姉に言いたいけれど…言いません。

姉は姉で 色々と思惑があるのを知っているから。

今さら母の事で 姉と もめても何の解決も 進展も望めないから。

姪が結婚したり、出産したら 精一杯の お祝いをしよう!! でも 姉との付き合いは それで終わりかなぁ、とも思う。 同じ姉妹でも

性格、考え方、価値観  全てが違い過ぎる、付き合うには無理があると だいぶ前から感じている。  姉の方も 妹だから色々優しく接してくれる、でも違いは感じてる  きっと。感謝もしてる、兄弟が居て 良かった、とも思う。

夫婦も兄弟も同じ。同じ考え方なら一緒に居て楽しい。 そうでないなら、たまに会うくらいにしておく方が 細く長く付き合えて いいな、と思う。  還暦まで生きた人間なら

誰も皆 自分が正しい、と思って居るから。

どんな人生、生き方にも 間違いなんて ない。

生きて 今があるなら…皆 正解。 さぁこれから…自分が望む終わり方、その為に楽しく暮らそう、と朝焼けの空に誓う。